西暦2020年 5月
せかいはコロナ禍の嵐におおわれていました——
そんな五月のよる、四十路をむかえたあるおとこが
みずからのじんせいを嘆いておりました
にほんでは一日にすうひゃくにんもの人が病にたおれました…
こんな危機的じょうきょうに、
のこされたゆいいつのたいこうしゅだんは…
ケン一はきづいてしまったのです。
ゴールデンウイークちゅうのまとまった休みのあいだも、『大変だ!』などとおもいつつ、ずっと家にとじこもっておりましたが、『あ、いつも休みの過ごし方はこんなだった』ときづいたのであります。
そこから、ケン一いろいろ考えこんでしまいました。
『家から一歩も出ない生活を送っているわけではないけども、俺の生き方、完全に心が引きこもってしまっているのではないか…』
『俺、もう40歳だぞ?いままで何をしてきた?』
『力が無くば「自由」と「責任」を行使すること能わず。
「幸福」を追求することも能わず…。
それならもう、ステイホーム運動、緊急事態宣言というビッグウェーブに乗って笑顔を取り戻すしかないのか…!』