ヘンな、石ノ森章太郎のまんがにでてくるようなじんぞうにんげんと、カラスのようかいのような鳥があらわれました
仙女さまのリテイクにより、
もうすこしちゃんとしたケン一探偵のパートナーがたんじょうしました
秘書 兼 調査員 ミス・レモン
青い仙女さまの魔法で、ケン一のパソコンが変化して誕生したデスクトップパソコンの精。
ミス・レモンの諸元
プロセッサ | Intel Core i7- 4770 CPU @ 3.40Ghz |
実装メモリ | 16.0 GB |
システム | 64ビット オペレーティング システム x64 ベース プロセッサ |
OS | Windows 10 Home |
バージョン | 20H2 |
グラフィックボード | GeForce GTX780 |
GPUメモリ | GDDR5 3.0 GB |
光学ドライブ | PIONEER BD-RW BDR-205 |
通信士 兼 調査員妖精 トンブリくん
仙女さまの魔法で誕生したセキセイインコの精。
ケン一の知識・行動面をサポートするセキセイインコ。
SUNDAY COMICS版 人造人間キカイダーの感想
ピノキオからの流れで「キカイダー」もパロディで出してしまいました。
というのも、前回紹介しましたディズニー版『ピノキオ』の描写を作中に引用し、テーマ的にも非常に近似的作品なのが石ノ森章太郎先生著『人造人間キカイダー』だと思ったから、であります。
『人造人間キカイダー』の最大のテーマは「人間の条件」、「人間とは何か」。自身の人間としての不完全さに悩むジロー、という事と、その不完全さをコオロギのジミニー・クリケットの「良心」という言葉に言い換えた『ピノキオ』のテーマは見事にシンクロしております。
もっとも、ラストで示される結論は両者で大きく、まるっきり違いますが…。
この漫画版『人造人間キカイダー』は、TV版の「キカイダー」のタイアップ作品として、1972年に小学館「週刊少年サンデー」で連載開始。内容的には、『人造人間キカイダー』と、その続編である『キカイダー01』を合体させたオリジナルストーリー。「キカイダー」のジローを主人公として、「キカイダー01」のイチロー、ビジンダー、さらに「00」(ダブルオー)なるオリジナルキャラも中盤からお話に加わり、ハカイダー、そして「ダーク」・「シャドウ」といった悪の組織との戦いが繰り広げられる。テレビ版とは違い、漫画版ならではのキカイダーの重厚なテーマがダイレクトに表現された、シリーズを総括する作品となっています。
この「キカイダー」の連載は、石ノ森章太郎先生が描いたネーム(下書き)を基に、石ノ森先生のアシスタントである細井雄二氏、土山芳樹氏、山田ゴロ氏、ひおあきら氏、石川のりひこ氏らがペン入れ作画を行うという制作体制だったそうです。
スタッフの一人である細井雄二氏は雑誌の取材にこう答えています。
「『キカイダー』は週に一度作画メンバーが集まって、一晩がかりで仕上げるという感じでした。役割の分担は特に決めていなくて、個人単位で自分のやりたいページを作業していたという感じです。だから、ページによってキャラクターの絵が変わっていたりするんですが(笑)」
「講談社オフィシャルファイルマガジン 仮面ライダー③ 仮面ライダーマンガ家列伝 第三回 細井雄二」 より
無論、「作画が不安定」と言うワケではなく、描き手のキャラに対する解釈の違いが出ているという感じではあります。
一方、ストーリー展開は…ちょっとだけ強引。
「00」(ダブルオー)という新キャラが突然登場したり、
ハカイダーが突然味方になったり…
ハカイダーの言う事になんでも従うようになる「服従回路」(イエッサー) なる設定も終盤に登場。
結末に至るための重要な伏線であるものの、そもそも「良心回路」(ジェミニィ) の存在が「人造人間キカイダー」の大テーマなのに、それをいともあっさり全否定しているようでどうも釈然としない。
このように、ストーリー展開は昭和の少年マンガ特有の荒削りさがあるので、ややご都合主義的に見えるかも知れません。
ただ、展開は粗削りであるものの、最終的には破綻することなく『人造人間キカイダー』のテーマを完結させていると思います。
先ほど紹介した乳母ロボットのリエ子が、自身がロボットである事に気づき衝撃を受けるように、人間のアイデンティティに迫ろうとする「キカイダー」のテーマは深く、今も色褪せる事はない。
『愛』によって人間になったピノキオに対し、ジローは何によって人間となるのか。
それはジローが語る通り『永久に続く心のたたかい』。
しかし結局のところ、結論や希望を示す訳では無く、絶望的な現状認識の物語に留まっているとも言える。
しかし、その「絶望」こそがキカイダーなのかも。
『い…いかん、失敗だ!』
という、物語冒頭の光明寺博士の悲劇的なセリフが全てを物語っているように思います。
この不安定感、絶望感こそ、人間存在の映し鏡のようなもの。
その設定を見事に体現しているキカイダーのデザイン。
それが読む者、観る者に強烈な印象と、作品への興味を掻き立てる魅力になっている点が、『人造人間キカイダー』の凄さなのではないかと、そう思います。