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2022年2月16日 0
感想記事, 折々のせりふ, 日々の感想, 漫画の感想

『「プルシュカがこぼれちゃう…」  ペロペロペロ 「ケプッ」』  (『メイドインアビス』より)【折々のせりふ】

『「プルシュカがこぼれちゃう…」  ペロペロペロ 「ケプッ」』  (『メイドインアビス』より)【折々のせりふ】
2022年2月16日 0
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アニメ、漫画等印象的なシーンのセリフを紹介致します

折々のせりふ 1 

『メイドインアビス』より

注意:やや、ネタバレあります。

ばしゃ どぽ
どっぷ どっぷ
ごぼぼおおぉ
ビチャチャチャ

「ダメ!!!」「ダメ!!!」
「あー!!!」
「プルシュカがこぼれちゃう…」

「ケプッ」

『メイドインアビス 』第5巻〝ハローアビス38 挑む者たち〟より

アビスの深界五層で主人公リコの友達となったプルシュカは、育ての親である黎明卿ボンボルドに、アビスの呪いの身代わりとなるためのカートリッジにされてしまう。黎明卿とリコたちの戦いの中で、時間的な限界と呪いによって死に至る運命にあるプルシュカは、リコたちとの冒険に旅立つためにカートリッジの呼吸口から内容物を溢れ出してしまうのであった――。


…というシーンのせりふと擬音が上に紹介させていただいたもの(Hなシーンではありません、念のため)。…とはいえ、説明文を読んでも「メイドインアビス」を読んだ事のない方には意味がチンプンカンプンで全く理解出来ない、一体どんなスプラッターシーンなのかと思われるやもしれませんが実は、このシーン感動的なシーンなのです。
本当なのです。

つくしあきひと氏原作によるダークファンタジー漫画。2012年より竹書房のコミック配信サイト「WEBコミックガンマ」で連載中。

絶海の孤島に存在し、世界唯一最後の深淵、魔性の大穴と呼ばれ、遥か地中深界までを貫く謎の大穴アビス。

世界中の冒険家の野心を刺激し、アビスを目指し集まった人々によって造られた街オース。そこに暮らし、幾多の勇敢な探窟家の姿に憧れ、自らに重ね合わせる孤児の少女リコもまた、アビスを目指す者の一人。
リコは、アビスの奈落の底へと探窟に行った母ライザを追うために、謎のロボ少年レグと共にアビスの冒険へと旅立つ――。

冒険に憧れる少女リコの、まっすぐでひたむきな情熱の美しさが愛おしい、私が今1番ハマっている作品であります………、が。

アビスの深層にはそれぞれ個別の理由で「白笛」と呼ばれる探窟家が居る。この白笛らがさまざまな利害でリコたちの行手を阻む壁の存在となるのであります。

深界二層に居るのは不動卿オーゼン。オーゼンのエピソードも結構キツい、ハードなお話だなぁと思って読んでいたら…。

その次、深界五層の黎明卿ボンドルド、そしてプルシュカ、慣れ果ての子ナナチの親友だったミーティにまつわるエピソード…。
それは、序盤のストーリーのキツさなどほんの序の口に過ぎない、この作品の描き出すものの凄まじさを思い知らされたのであります。

人間のエゴやリアリズムと言えばいいのか、それをためらう事なく暴き出している作品だと思いました。そのエゴが美しい夢であったり、かけがえのない友情であったり、怒りであったり、悲劇であったり、タブーに挑戦するが如きエロ・グロ残酷描写だったり…。様々な形で表れる。

可愛らしいキャラデザ、雄大で美しいアビスの描写とのギャップ、そのギャップも含めてのこの世界の真実の姿、その中を希望を失わず勇気を持って突き進むリコの生き様から、お前は何を見出す⁉︎…と、覚悟を試されているかのよう。もはや人間の幸福と不幸に位相の違いは無いのではないかという気さえしてきます。

それを痛感したシーンの一つが、今回紹介させてもらったものです。

この先の深界六層では、人間の生存、願望による集団のエゴに食い潰される一人の少女の悲劇へと物語は続く。

現在(2022年2月)時点での最新巻は10巻

どうやらハリウッドでの映画化の話も進行しているようですし、

「メイドインアビス」ハリウッドで実写映画化!(2021年6月26日 映画.COM 映画ニュース)

今後の展開が目を離せない作品です。
未読の方は是非一読をお勧めするものであります。

つくしあきひと プルシュカ メイドインアビス 不動卿オーゼン 黎明卿ボンドルド

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