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2024年6月1日 0
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「ねこぢるもののけ姫の黙示録」に圧倒 映画『ユニコーン・ウォーズ』見ました【映画雑感】

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2024年5月25日(土)よりシアター・イメージフォーラムにて先行公開。5月31日(土)よりT・ジョイPRINCE品川ほか全国順次公開

アニメ映画『ユニコーン・ウォーズ』見ました

出てくるキャラクターはテディベア。デザインは可愛く子供向けアニメにしか見えないビジュアル。でも内容は恐ろしくハードでスプラッターなダークファンタジー。

そのユニークさに惹かれて、都内映画館にて鑑賞しました。

パッと見は、アニメの「もののけ姫」「AKIRA」と戦争映画の「フルメタル・ジャケット」「地獄の黙示録」をごちゃ混ぜにしたような…、ユニコーンや世界観の設定等ちょっと分かりづらく見える部分もあったのですが、凄まじいファンタジー、物語の強いパワーと絶大な熱量を感じる映画でした。

とにかく主人公のアスリンが非道すぎるというか外道すぎるというか何というか、愛情や注目が自分に独占出来ないとみるや、即邪魔になる対象を破壊する行動に出るという…。
サイコパスという事とはちょっと違うかもしれませんが、ここまで度し難いアニメのキャラクターを見たのは、私は「機動戦士Vガンダム」のカテジナ・ルースさんを見て以来…、イヤ、カテジナさんとはまた違う、本物のナチュラル・ボーン・キラー、究極の『鬼畜』としか言いようのないキャラでした(テディベアだけに)。

↑ 主人公の一人、アスリン。

この度し難さ、不条理、鬼畜、不寛容、暴力、…これらの凄まじい主人公のキャラクターと、人類の存在や文明の有りようという事とがオーバーラップして見えます。
パンフレットに載っていた設定をよく見てみると、ユニコーンの存在は宗教的なテーマを含み、アスリンの性格が形作られる過程はジェンダーなどの社会的なテーマを表していて、それらの様々な設定や伏線がこの世界の創生に繋がって行くという、可愛らしいテディベアが主人公という見た目とは裏腹に非常に深い、骨太な作品でした。

…とはいえ、この裏腹なビジュアル落差がこの作品の肝ではありますが、ねこぢる作品を彷彿とさせるスプラッター表現あり、性的表現在り、「羊たちの沈黙」のハンニバル・レクターばりの過激シーンあり、およそ子供に見せられる内容ではありません。

無論、子供が見て悪影響を受ける恐れがある映像では全くありませんが、「マニアック」な映画という印象を受けてしまう。そこがこの作品のウィークポイントでもあるような。

上映館数は少なく、都内で上映しているのは渋谷のミニシアター〝イメージフォーラム〟、品川の〝T・ジョイPRINCE品川〟のみ。ですので、なかなか映画館で見ることは難しいかもしれませんが、アマゾンプライム等にアップされたら、是非視聴される事をおすすめします。

(真ん中)アスリン、ゴルディのママ。この優しいママの辿る運命があまりにも可哀そうで見ていられませんでした。

映画『ユニコーン・ウォーズ』あらすじ

物語の舞台は、とあるディストピア。
魔法の森に住む <テディベア> と <ユニコーン> の間には、先祖代々に渡って戦いが繰り広げられていました。テディベアのアスリンは双子の兄ゴルディと軍の新兵訓練所で屈辱的な特訓の日々を過ごしていたのですが、ある日、森から帰ってこない熊の部隊を捜すため、捜索部隊に参加したゴルディとアスリンはその森で危険な生物や無残な姿となった隊員たちを目にすることに。
彼らの聖書にある「最後のユニコーンの血を飲む者は、美しく永遠の存在になる」という言葉を信じて、ゴルディたちは、ユニコーンの生息する深い森へと進軍してくのですが、その地で巻き起こる悲惨で残酷な出来事の行く末には、とんでもない結末が待ち受けているのでした……

ユニコーン・ウォーズ公式サイトより

引用画像は「Riskit」YouTube公式チャンネル内『映画『ユニコーン・ウォーズ』予告編【5月25日(土)より劇場先行公開開始!】』&「ユニコーン・ウォーズ公式サイト」より

ねこぢる スプラッター ユニコーン・ウォーズ

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