俺たちの戦いはこれからだ! 映画「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」レビュー
なんだか前作以上にマイルスやグウェンの家族関係や、抱えている悩みの描写が丁寧で展開がゆっくりだな~…、でも、後半になってかつての仲間も揃い、舞台は整って盛り上がってきた!かなりマイルスは追い詰められてたけど、ここで一挙に大逆転のクライマックスとなれば、これは素晴らしいシナリオ、大名作となりそう!と思って見ていたら…
2011年「星を追う子ども」から‟おかえり”の旅 映画『すずめの戸締まり』【映画レビュー】
新海監督としては、今作は少女の成長物語として『魔女の宅急便』から影響を受けているようですが(おそらくは宮崎駿監督ver.)、私が興味深いと思ったのは意識しているのか偶然なのか、かつての迷作『星を追う子ども』に似ていると思うシーンや設定が多かった事。『星を追う子ども』と比較して考えてみました。
デザイン一見の価値アリ 映画『ぼくらのよあけ』レビュー【映画レビュー】
主要な登場キャラは小学生のジュブナイルもの。子供特有の不器用さや至らなさ、そこから来る残酷さや不条理の描写は本当にリアル。生命の本質や真理をも絡めつつ、未来への希望をつなぐラストは実に感動的。SFとしてもジュブナイル物としてもすごく良い作品だと思いました。それが原作の素晴らしさ。その劇場版はどうなのかと言いますと…
『君僕』からがオススメ『僕が愛したすべての君へ』『君を愛したひとりの僕へ』 映画レビュー
観る順番で結末が変わると言われておりますが…。
原作を読んで強烈に感じたのは「純愛」というテーマ。主人公 暦の愛に殉じる姿勢、愛がゆえに人生を左右されてしまう和音の悲しさ。様々な愛の形が終劇の一点に集約されるその感動。SFとしてそれほど高度で難解というわけではないので読みやすい。良い作品だと思いました。一方で映画版は—
青春って理由なき欲望!『夏へのトンネル、さよならの出口 』の感想【映画レビュー】
原作を読んでから鑑賞しました。
思春期の生きづらさを美しい夏の青空に変えていくような、希望や疾走感を感じる青春モノ。青春って大雑把、でもそれがイイ?、と感じる作品でした。作画は繊細、声優さんの演技も良い。不満があるとすると、原作での主人公の境遇とかでしょうか——。
「ぷちっ」の衝撃 映画『機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島』レビュー
79年に放映されたTVアニメ『機動戦士ガンダム』の伝説的エピソード第15話『ククルス・ドアンの島』。これが映画化される。「エヴァンゲリオン」でいうならジェットアローンを主人公に一本映画を作るようなもの。それだけ「ククルス・ドアン」のテーマ性には秘めたるポテンシャルがあるということなのでしょうか。
近年稀に見る〇作!バブルバブルの泡沫映画 映画『バブル』レビュー【映画レビュー】
いろいろオリジナルのアニメ映画を見る中で、企画意図や発想は素晴らしいのに制作費や人的リソースの問題なのか、うまく機能していない作品というのは数多く見てきました。
この『バブル』は逆のパターンのような気がします。物語の目的とか着地点が提示されないし、各キャラクター達も状況に流されているだけで何をしたいのかも良くわからない
福島よいとこ 何度も行こう 映画『フラ・フラダンス』レビュー【映画レビュー】
オリジナルアニメ映画『フラ・フラダンス』 作品の概要 東日本大震災の被災地支援のためのプロジェクト「ずっとおうえん。プロジェクト 2011+10…」。〝ご当地アニメ″によって被災地の観光資源を造る事を目的としたもので、 アニメ作品をきっかけ…
映画『サマーゴースト』を見て太平洋の島々を想う【映画レビュー】
「もう死んでしまいたい!」…人生、本気で「死」を強く意識するとき、〝サマーゴースト″ 夏の幽霊が見えるそうです。 「死」と隣り合わせにいる男女三人の、自分を取り戻す物語。この物語を見て、私たちは何を取り戻すのでしょうか。 「サマーゴーストっ…
男社会に挑んだ少女 映画『カラミティ』レビュー【映画レビュー】
男社会に挑んだ少女 映画『カラミティ』レビュー【映画レビュー】 フランス映画です。 フランスのアニメというと娯楽性よりアート志向の強い作品が多い、というイメージがあったのですが、この作品は違う。ワクワク、ドキドキ、ひたむきさの感動、美しい作…