都内にて鑑賞しました。
都心のシネコン、夜19:00の上映回。一番大きなスクリーンだったのですが結構お客さんは入ってました。
私自身はそんなに『すみっコぐらし』は詳しくありません。前回の映画『とびだす絵本とひみつのコ』が大いに話題になっていると聞いて見ただけで、知っているのは映画のみ。
ただ、『とびだす絵本とひみつのコ』はすごく好きです。「ああ、『すみっコぐらし』というのはまさに「居場所」を探すキャラクターたち、居場所に対する人間の性(さが)を描いているのだなぁ」と納得出来ました。
物語の構造もけっこう複雑だったし、ひよこちゃんの正体をめぐるストーリー展開は本当に感動的でした。1時間強の短い映画ながら内容は濃い。話題になるのも納得だと感じたのですが…。
今回の『青い月夜のまほうのコ』は何というか、本当に「普通」のアニメでした。
すみっコたちは可愛いし、ストーリーも「とかげ」をめぐるお話でおかあさんとのふれあいはとっても感動的。特に激しい展開も無いほんわかした普通の幼児向けアニメといった感じ。
ただ、私が前作で感じた「居場所」をめぐる〝すみっコイズム″とも言うべき要素はあまり感じられなかった。
よく見るとテーマは「夢をもつことの大切さ」で、夢を持つことが人を人たらしめるということを訴えている。それは前作のテーマを発展させたものとも言える。
ただ、何というか前作で感じた「居場所を失う」というココロを鷲掴みにされるようなせつなさは無い。
正直言って見ていて動揺しました。
この当たり障りのないほっこりさが本来の『すみっコぐらし』なのか?」「前作で感じた「すみっコイズム」は勘違いだったのか?」
さらにすみっコを引っ張り上げる「アーム」とか「とかげ」のお母さんにみんな会ったことがあるとか、私の知らない設定も出てきて混乱に拍車がかかりました。
前作から一気にファン向けの映画に変わった感もあります。
しょうがないので、絵本とかキャラブックを買ってもっと『すみっコぐらし』を知ることにしました。
そういう展開につながっている意味で、いい映画なのかも。