藤子・F・不二雄SF短編<PERFECT版>(1)ミノタウロスの皿 に収録されている「ぼくのロボット」の感想です。
3「ぼくのロボット」の感想
JAグループの出版事業団体である「家の光協会」が発行する会員向けの子供雑誌「こどもの光」(現「ちゃぐりん」)1970年1月号に掲載された作品。
最新おもちゃのロボットが欲しくてたまらない主人公の男の子の前に現れたタヌキのようなロボット。このふしぎなロボットの正体は…。
あの農協から「ちゃぐりん」なる雑誌が発行されているという事はぜんぜん知りませんでした。
あの『キテレツ大百科』もこの雑誌に連載されていたのですね…。てっきり小学館の雑誌に連載されていたのだろうと思ってました。
「ちゃぐりん」を読んだことは無いので何とも言えないのですが、農協の会員さん向け雑誌らしいのでおそらくは商業誌ほど発行部数や人気アンケート等にこだわっている訳ではないでしょうし、この『ぼくのロボット』を読む限り、子供の情操を重視した雑誌なのだろうなぁ~と想像します。
小さい男の子の願望を、小さくても頼りになる友だち(ロボット)を通して描かれる、やさしいお話。でも、かなりクセのある倹約家のケチ三おじさん(やってることは犯罪スレスレ)が出てきたり、ちょっとした毒もある。
「スーパーさん」などもそうですけど、小品ながらF先生のプロの技も光る良い作品、だと思います。
引用画像はすべて「藤子・F・不二雄SF短編<PERFECT版>(1)」より
「藤子・F・不二雄SF短編<PERFECT版>(1)ミノタウロスの皿」について
藤子・F・不二雄のSF短編112話を全8巻に完全収録した“PERFECT版”が登場! 鋭い風刺精神を存分に発揮した「藤子美学の世界」にどっぷり浸かれる作品集!
Amazon.co.jp商品説明より
藤子・F・不二雄氏による短編の総集編。第一巻は1968年の「少女コミック」9月号に掲載された『スーパーさん』から1973年「ビッグコミック」4月10日号に掲載された『イヤなイヤなイヤな奴』までを年代順に収録。
巻末には藤子・F・不二雄氏の長女である藤本匡美さんによるエッセイ「こっそり愛読した父の作品」が掲載されています。
タイトル | 雑誌名 | 年月号 |
---|---|---|
スーパーさん | 少女コミック | 1968年9月号 |
ミノタウロスの皿 | ビッグコミック | 1969年10月10日号 |
ぼくの口ボット | 子供の光 | 1970年1月号 |
カイケツ小池さん | ビッグコミック | 1970年4月25日号 |
ボノム=底ぬけさん= | ビッグコミック | 1970年10月10日号 |
ドジ田ドジ郎の幸運 | SFマガジン | 1970年11月 増刊号 |
じじぬき | ビッグコミック | 1970年12月25日号 |
ヒョンヒョロ | SFマガジン | 1971年10月 増刊号 |
自分会議 | SFマガジン | 1972年2月号 |
わが子・スーパーマン | ビッグコミック | 1972年3月10日号 |
気楽に殺ろうよ | ビッグコミック | 1972年5月10日号 |
アチタが見える | ビッグコミック | 1972年8月25日号 |
換身 | SFマガジン | 1972年9月 増刊号 |
劇画・オバQ | ビッグコミック | 1973年2月25日号 |
イヤなイヤなイヤな奴 | ビッグコミック | 1973年4月10日号 |
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